Vol.4『住まいの悩み第一位!?収納問題』
『ツキノキ先生と語る 家さがし対談』
家探しを始めるにあたり、「何から始めたらいいの?」「いくら貯めたらいいの?」など、様々な疑問が浮かんできますよね。
『ツキノキ先生と語る 家さがし対談』では、長年宅地建物取引士として活動し、数多くのお客様とかかわってきたツキノキ先生に、家探し中、特に中古住宅をお考えの方に役立つお話や業界の裏話など、様々なテーマで質問してみたいと思います。
第2回→『広島市で子育てしやすいエリアはどこ?① 保育園選び』
第4回の今回のテーマは、『住まいの悩み第一位!?収納問題』です。
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前回のお話で「断捨離を」ということだったのですが、最近衣替えをしていて、収納が足りなくなってしまい、ついつい衣装ケースを買い足してしまいました。
子供の服はどんどんサイズが変わるので、少ししか着ていないのにもったいなくて捨てられなかったりします。
収納のお悩みは尽きないですよね。とある調査では、住み替えを考えている人の住まいの悩み第一位は「収納が足りない」だそうです。全体の床面積に対して、収納面積の割合を収納率と言い、10%以上を目標にしていますが、特にマンションは、これをクリアしている物件は限られています。
特に最近はシューズクロークがあったり、脱衣室の収納を広くとってある物件が増えてきましたが、中古ではまだ少ないですね。
やっぱり物を減らさないと、家探しに影響しそうですね。
限られた収納スペース、うまく使うにはどうしたらいいですかね?
収納のポイントは、2つ。
持ち物を「本当に必要なものに絞ること」、そして「使いやすい場所にしまうこと」です。
まずは収納の中身を全て出して、「①使うもの」「②使わないけど捨てられないもの」「③思い出の品」に分けて整理してみましょう。
「高かったから捨てられない」とか「人からプレゼントされたもの」とかは②ですかね。
はい、②はできるだけリサイクルショップやフリマなどで処分することを考えてください。
「③思い出の品」が地味にかさばるんです!子供が初めて描いた絵だったり工作だったり、捨てられないけど…。
そうですよね、なかなか捨てられないんですよね。
思い出の品は、一定期間飾り終えたら、データ化して保存するのはいかがでしょうか。
お子様と一緒に写真に撮って保存してから処分すれば、あとから見返す際も、誰の何歳頃の作品かも一目で分かります。旅行などのお土産の品も同様です。
なるほど、やってみます。
あと、「①使うもの」に入ると思うのですが、場所をとるのが来客用のお布団。年に1、2回使うか使わないか、なんですが・・・。
時々しか使わないものなら、布団のレンタルサービスを利用する方法もありますね。
1泊3千円くらいからレンタルできますし、クリーニングの手間も要りません。
その手がありますね!
時々しか使わないし、いざ使おうと思ったらカビが生えてたりシミがついてたり・・・お手入れも大変なんです。思い切って処分しようかな。押入れのスペースが半分くらい空きそうです。
他にも、子供用品などで使う期間が限られるものは、レンタルサービスやリサイクルショップを利用して使わなくなれば手放す、という癖をつけたり、洋服は持つ量を決めてしまい、「新しい服を1枚買ったらどれか1枚捨てる」などルールを作るのが、持ち物を減らすコツです。
服はどんどん増えていきますよね…。
上手に持ち物の量を絞れたら、あとは「使いやすい場所にしまう」だけです。
まず家族それぞれのライフスタイルをしっかり確認するところから始めましょう。
ライフスタイルですか?
はい。家族それぞれの生活動線を確認しましょう。
朝起きて、まず着替えますか?顔を洗いますか?寝間着をどこにしまいますか?顔を洗うのに、新しいタオルはどこに置いてあるといいですか?
家族の動線を描き込んで必要なものをリストアップし、グルーピングしてみましょう。
グルーピングって何ですか?
「グルーピング」とは、使うタイミングが同じものや、一緒に使うものをまとめて収納することです。
家の間取り図に、今の収納と家族の動線を「朝の身支度」「料理」「洗濯」など、行動別に分けて線で描きこんでください。それぞれの行動で収納場所を変えた方が効率が良くなるケースが見えてくるはずです。
【例・朝の身支度動線】
このように家族別に色分けして描き込むと分かりやすいですね。
ふんふん。なんだか面白そう。主人と一緒にやってみます。
この整理ができれば、日々の生活動線を短くすることにもつながります。収納は大きさより使い勝手が大切です。
家族それぞれの生活動線を把握していれば、家探しする際も生活のイメージがしやすくなり、候補を絞っていく際にも役立ちます。ご家族に協力してもらってぜひ取り組んでみてください。
ありがとうございます。
≪最後にひとこと≫
家探しにおいて「収納」は大切なポイントです。「収納しやすさ」は「暮らしやすさ」に直結します。まずは自分の持ち物を整理して、必要な「収納量」と「収納場所」を把握しましょう。家探しの際のイメージがしやすくなります。
次回は、住まい購入の資金計画のお話をします。