【対厳山の家③:築○年より古い家は耐震性に黄色信号!】
前回に引き続き、対厳山で買取させていただいた家の建物現況調査(インスペクション)を行いました。
STOCKHOMEのインスペクションの概要はこちらの記事をご覧ください。
今回も、STOCKHOMEでは「耐震診断」「瑕疵保険適合調査」「床下調査」の3つのインスペクションを行いました。
ところで対厳山の家は、山根木材で21年前の1996年に建てられた木造家屋。
1981年に改正された建築基準法の「新耐震基準」に適合した建物です。
(※「新耐震基準」とは、「震度6強から7に達する大規模地震で倒壊・崩壊しないこと」が基準となっています。)
「新耐震基準」の建物なのに、なぜ耐震診断を行うのか?
この答えは、建物の築年数にあります。
一般に、中古住宅市場で耐震性を判断するときには、上記の1981年がターニングポイントとされています。
しかしながら「木造住宅」については、2000年がもう一つのターニングポイント。
1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、2000年に耐震基準が改定され、より厳しい基準が定められているのです。
この2000年の改正時に新たに設けられた主な基準は以下のとおり。
≪新築時の地盤調査が義務化≫
≪耐力壁のバランス配置≫
≪筋交いや柱の接合方法が明確化≫
対厳山の家は、「新耐震基準」ではあるものの、2000年より前に建てられた建物。
そのため耐力壁のバランスや筋交い・柱の接合部に不安が残るのです。
耐震診断では、この耐力壁の量やバランス、建物の重さや基礎の状況などから総合的に耐震性を判断します。
耐震診断の末、対厳山の家では、基礎や構造部材に問題はないものの、耐力壁の配置バランスが悪いとの診断結果が出ました。
これから改修を行う過程で、柱の上部・下部に接合金物を追加することで耐震補強を行って、これをクリアしていきます。
中古住宅のご購入をご検討されている方は、2000年以降、築17年より古い建物では、耐震診断をされているのかどうか尋ねてみられることをおすすめします。
以前お話しした通り、「インスペクション済」だからと言って耐震診断されているとは限りませんのでご注意を…。
≪過去の記事はこちら≫
対厳山の家①:数奇屋門のある家を買い取りました。
対厳山の家②:数寄屋門をくぐって中へ入ると…
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